20代・30代社会人のみなさん。
『今の自分の生活に大きな不満はないけど、どこか物足りなさを感じる。』
そう思ったことはないでしょうか。
TwitterやInstagramのようなSNSを眺めていると、うらやましい経験をしている他人の姿が目に飛び込んできます。
そういうキラキラした投稿を見ては、自分の日常と比較してしまう。
- 自分には、夢中になれるやりたいことがない
- 歳も重ねたけど、やりたいことが見つからない
そういう悩みを持っている人は多いです。
実際、私もそうでした。
- 自分が夢中になれるものってなんだろう?
- 自分はどうなりたいんだろう?
今この記事を書いている私は30代社会人ですが、20代のころは特に『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』の高い塀の中にいました。
そんな私に行動するきっかけを与えてくれたものが2つあります。
- 人生50年計画
- やりたいことリスト
この2つです。
『人生50年計画』を作ってからは、自分の人生の方向性が決まりました。
『やりたいことリスト』は、休みの日や空いた時間の使い方が上手になった気がします。
本記事では、『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という20代・30代の社会人の方々に向けて、
について書いています。
毎日にどこか物足りなさを感じている方々のお役に立てれば、うれしい限りです。
『やりたいことが見つからない20代・30代社会人』はたくさんいる
自分が好きなこと・やりたいことをハッキリと表現できる人は少ない
『夢中になれることはありますか』
という質問をしたときに、
『○○です』とすぐに答えを返せる人は実はあまり多くありません。
実際、私も自分の興味から、そういう質問をよくしますが、ほとんどの人が『夢中になれるものね、すぐには思いつかないかな』という答えが多く返ってきます。
特に、30代にもなると、仕事や家庭に使う時間も多くなり『時間が取れないんだよ』という人も多いのが現状です。
やりたいことがないのではなく認識できていない
でも、『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という人と長く話をしていくと、
- 若いころはダイビングをしていて楽しかった、とか
- YouTubeでアウトドア系の動画をよく観る、とか
- このアーティストが好きだ、とか
そういう話がたくさん出てきます。
自分もそうだったからよくわかるのですが、
『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という人の大部分は、やりたいことがないのではなく、『やりたいことを認識できていない』もしくは『認識してもブレーキをかけてしまっている』のです。
そもそも人間は現状維持を好み変化を嫌う生き物
そもそも人間は現状維持を好み変化を嫌う生き物です。
人間には無意識に変化を避ける習性があります。
変化するという行為にはリスクが伴うので、リスクを避けるための一種の自己防衛本能として『変わりたくない』という気持ちが働き、変化を阻止するのです。
ちなみに、この習性には名前がついていて、この無意識に変化を避ける習性を『現状維持バイアス』と呼びます。
この習性を理解したうえで、
- 『やりたいことが見つからない20代・30代社会人』の特徴
- 『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』との違い
- 『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』の解消方法
を解説していきます。
『やりたいことが見つからない20代・30代社会人』の特徴
特徴①:やりたいことを頭の中から引っ張り出せていない
まず、やりたいことを頭の中から引っ張り出せていないという人。
一番多いパターンがこれです。
先ほどのように、誰かと話を進めていくと、その中で興味が色々引き出されるのですが、普段は『現状維持バイアス』くんが邪魔をして、自分のやりたいことを認識できていないタイプです。
認識できていない原因は、やりたことを頭の中だけで考えているためです。
誰かとの会話、お風呂や通勤時間など一人の時間に、『あれ、やりたいな』が頭に浮かんでも、そのまま頭に残らず、現状維持バイアスくんに消されてしまうタイプの人ですね。
結果、『やりたいことが見つからない人』になってしまいます。
特徴②:やりたいことはあるが、ブレーキをかけてしまっている
2つ目の特徴が、やりたいことはあるが、ブレーキをかけてしまっている人。
このタイプも多いです。
合理的に物事を考える人ほど、この傾向が強い。
- 時間がない、お金がない、そこまで興味が大きくない、など『やらない理由』を先に考えてしまう人
- 時間がもったいない、お金がもったいない、など失敗を過度に恐れる人
- 完璧主義で100%理解したと思えないと行動しない人
そんな人です。
心当たりはありますか。
特徴③:やりたいことはあるが、今はできない(仕事や育児)
3つ目の特徴は、特に時間の制約で『今は無理』という人ですね。
『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という人の中でも、2つ目と似ていますが、『今は』という期間限定的な制限が入っている人です。
例えばで言うと、
- 介護や育児をされている方
- 仕事が大きな山場を迎えている方
などが該当します。
『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』との違いはどこにあるのか
それでは、『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』との違いはどこにあるのか、をもう少し詳しく解説していきます。
やりたいことが多い人は『好循環』を作れている
本題に入る前に、少し脱線。
まず、このループ図をご覧ください。
アマゾン創業間もない頃のジェフ・ベゾスが、アマゾンの成長戦略を聞かれたときに、紙ナプキンに描いて説明したと言われている図です。
この図は、
- 低価格(アマゾンでいう配送料無料など)でいいものを提供できれば、顧客は満足し顧客数は増える。
- 顧客数が増えることで、アマゾンに出店する店舗も増える。
- 店舗が増えることで、商品の選択肢が広がり、顧客はさらに満足する。
という成長戦略を表現しています。
この好循環で、アマゾンは成長を加速し続けています。
『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』の違いも、実はこの『好循環』が回っているかどうかなのです。
『好循環』を作れば、やりたいことはどんどん増えていく
興味の『好循環』を作れば、やりたいことはどんどん増えていきます。
『やりたいことが多い人』は、この好循環が作れている人です。
具体例で見ていきましょう。
『やりたいことが多い人』の場合
夢が、ウユニ塩湖で最高にかっこいい写真を撮る、だとします。
『やりたいことが多い人』は次のように考えます。
- ウユニ塩湖に行くなら動画も取りたい ⇒ GoProに興味を持つ
- ウユニ塩湖のあるボリビアってどんな国だろう ⇒中南米に興味を持つ
- せっかくだし現地の人と色々会話したいな ⇒英語・スペイン語に興味を持つ
仮に、ウユニ塩湖に行くのは少し先になったとしても、
- 次の夏休みでメキシコに行くことにした、とか
- 英会話を習い始めた、とか
- GoProを買ったのでキャンプの動画を取ったら映像編集にハマった、とか
『やりたいことが多い人』は、連鎖的にやりたいことを増やしていきます。
『やりたいことが多い人』の場合
同じく夢が、ウユニ塩湖で最高にかっこいい写真を撮る、だとします。
『やりたいことが見つからない人』は次のように考えます。
- ウユニ塩湖は遠いから、いっしょにマチュピチュも観光できたほうが効率がいい
- そうすると、2週間ぐらい休みが必要だな
- 2週間も仕事を休むのは難しい
- ウユニ塩湖に行くのは無理だ ⇒振り出しに戻る
あなたも、この繰り返しだったりしませんか。
『好循環』を作るには
では、『やりたいことが多い人』のように『好循環』を作るにはどうすればいいのでしょうか。
『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という人は、1つ1つのやりたいことを『壮大にしすぎる』傾向があります。先ほどの例だと、ウユニ塩湖とマチュピチュを1つのパックにして考えてしまうところですね。
確かに、ウユニ塩湖とマチュピチュはいっしょに周ったほうが時間的にも費用的にも効率はいい。でも、それだといつまで経っても、マチュピチュどころか夢であるウユニ塩湖にすらたどり着けません。
もう1つ。
『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』という人は、『やらない理由』を先に考えてしまいがちです。
一方で、『やりたいことが多い人』は、やらない理由ではなく『やる場合の段取り』を考えます。やる場合の段取りを考えることで、イメージが膨らみ、どんどん連鎖的に『他にやりたいこと』が生まれてくるのです。
『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』を解消するたった1つの方法【20代・30代社会人のあるあるを解消】
最初の一歩を踏み出せるかどうかがすべて
こういう説明をすると、『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』には根本的な性格や考え方の違いがあって、変身することは無理そうな印象を受けるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。
『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』に変身することは十分可能。
好循環のループが回り始めれば、自然に回転力は増していきます。
要は、最初の一歩を踏み出せるかどうかがすべてです。
『やりたいことリスト』を作ろう
最初の一歩を踏み出すための仕掛け。
それは『やりたいことリスト』です。
『やりたいことが見つからない人』が『やりたいことが多い人』に変身するために、克服すべき課題は以下の3つでした。
- やりたいことを頭の中から引っ張り出せていない
- やりたいことはあるが、ブレーキをかけてしまっている
- やりたいことはあるが、今はできない
解決策っぽい言い方に変換すると、
詳しくは、このあと解説しますが、『やりたいことリスト』を作ると上記すべてが解決します。
『やりたいことリスト』が必要な理由
まず、『やりたいことリスト』が必要な理由を説明します。
『やりたいこと』を忘れずにいられる
第一の理由は、頭の中のことを忘れないように頭の外に出して記録していくということ。
変化を嫌う現状維持バイアスと戦うための備えです。
自分が気づかなかった『やりたいこと』に気づける
『やりたいことリスト』を作る行為自体が、自分と向き合う行為そのものです。
頭の中でだけで考えているときは気づけなかった、自分がやりたいことに気づくことができます。
早く達成したいという意欲がわく
不思議なもので、書き出してみると『早くやりたい』という気持ちが強くわいてきます。
この気持ちは行動する勇気を与えてくれます。
やったことを振り返ることができる
『やりたいことリスト』があると、やったことを振り返ることができます。
定期的に振り返ることで、達成感を感じたり、『やりたいことリスト』の見直しをする機会ができます。
『やりたいことリスト』を作る方法
では、『やりたいことリスト』を作る方法を説明します。
基本的には、メモアプリや、エクセルなどのスプレッドシート、もしくはノートや手帳などに箇条書きでどんどん書き出していくだけです。
目標は100個書き出す
書き出す目標は100個です。
普通に思いつくものを書き出しても、50個も書けません。
100個書こうとすると、昔の思い出を呼び起こしたり、ネットや本を参考にしたり、他人の意見を参考にしたり、そういう作業が必要になります。
この作業こそが大切で、100個書き出すというプロセス自体が、自分と向き合う大事な時間です。
100個書いたら、それをいつぐらいにやるかをプロットする
やりたいことを100個書いたら、それをいつぐらいにやるかをプロットしてみましょう。
自分の将来を5年ぐらいのボックスで切ってみて、どのぐらいの時期にやろうかなと考えてみてください。
来年で全部やることなんてできないので、大きなイベントは自分の将来に確実にプロットしつつ、小さなイベントはやれるものからどんどんチャレンジしていってください。
『やりたいことリスト』を作るコツ
『やりたいことリスト』を作るコツをちょっとだけ紹介。
『やりたいことリスト』を作る方法は、別記事でも詳しく解説していますので、こちらもあわせてお読みください。こちらでは、アイデアをたくさん出すコツや、便利なツールなどもあわせて紹介します。
おまけ:『人生50年計画』も作ってみる
『やりたいことリスト』に加えて、もう1アイテム紹介しておきます。
それが『人生50年計画』です。
人生50年計画とは、人生10年ごとの大きな目標を定めたもの。
人生50年計画で有名な人物が、ソフトバンクの孫正義さんです。
孫さんが19歳の時に立てた人生50年計画はこちら。
孫さんはこの目標を着実に達成して今に至ります。
自分の人生で何を成し、どう過ごしていくのか、を漠然と考えてみる。
人生50年計画を作ることで、自分の価値観であったり軸が見えやすくなるので、おすすめです。
意図したわけではないですが、私は、人生50ヵ年計画⇒やることリストの順に作りました。
20代・30代社会人の『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』を解消する方法まとめ
いかがでしたか。
本記事では、
- 『やりたいことが見つからない人』の特徴
- 『やりたいことが見つからない人』と『やりたいことが多い人』との違い
- 『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』の解消方法
について説明してきました。
特に、『やりたいことがない』『やりたいことが見つからない』の解消方法については、
- やりたいことを頭の外に出してテキストで記録する
- やりたいことに対して、やらない理由を排除して、やる場合の段取りを考える
- 今すぐに実行できないやりたいことは、いつぐらいならやれそうか時間軸でプロットしておく
ということが大事で、『やりたいことリスト』を作ることで、これらを実行できるという説明をしました。
『やりたいことリスト』を作るということは、準備をするということ。
チャンスは備えあるところに訪れる(Chance favors the prepared mind.)
ルイ・パスツール (フランスの細菌学者)
この記事を読んでくれた方々がやりたいことを見つけ、この記事がみなさまの人生を少しでも楽しくするきっかけになればうれしいです。
では、また。